4月20日。
「しんどくて、普通に生活ができんから、入院する」と
病院と話す前に、とっとと荷物をまとめた母。
いやちょっと待って・・入院はすぐは無理じゃないのと思いつつ
病院へ連れて行く。
「桜がきれいやねえ。
わざわざ花見に行かんでも、今年はあちこちできれいに咲いてるから」
と母がつぶやく。
今年は本当に桜がきれいに沢山咲いた。
並木道を車で通る。
お花見に一緒に行けば良かったと思うが、
もしも行ったところで食事もとれず、体もしんどい母には酷だったろう。
気づいたときには遅いことは他にもいろいろある。
「入院できるかどうか、検査しましょう」と病院の先生。
検査に一日かかったけれど、今の母は家に帰れる状態じゃないことは
わかっていたので、入院できればいいなと思っていた。
心臓の数値がひっかかり、入院ができることになった。
母がしんどいと思う症状に、項目もよく当てはまった。
これできちんと治せる。
私も母も、ひとまずほっとした。
この箱は、昔父が組み立てて、母が絵をかいたものです。